■2008/08/12(火)
≪ Vol.849
二駅だが電車に乗りたいという孫と 二人で道場に向かう。
「あかはとまって」
「あおは手をあげて」
駅まで道路の上にあるマンホールを一つ一つ 探したり、下水道の、
「道路の下に水路があるんだよ」
見えない水の姿に孫が興味を持つ。 何倍もの時間を費やして道場に着く。
一時間たって、
「パパに迎えに来てもらおうか」
に黙って首を横に振る。
二時間たって、
「ママに・・・・」
黙って横に振る。
道場は俺にとっては、皆んなのおかげで 居やすい場所。 三歳ちょいとの孫にも居やすいのかなー。
やっとこ息子夫婦が迎えに来て、源さんで食事。
「お父さんまだお仕事あるから」
「僕もまだ行く」
若い親の叱り顔を伺いながら、 帰らなければならない立場で悲しそうな顔が深まる。
「はるし、明日はお父さんが良いとこ連れてってやるから、 今日は我慢してね」
車の中でじっと寂しさを堪える孫がいる。 何だかんだ、三時過ぎまで道場にいて、 朝方少し眠っていたら、遠くの方から孫の声が呼ぶ。 俺の眠るベットの隣で昨晩泣いてた孫が笑っている。
約束だったなー。 仕方なく、危うい身体を無理矢理起こす。 今日はとことん孫に付き合うぞと決めて、 子供の国のプールへ向かう。 今まで水を怖がっていたらしい孫が、すぐに
「ボク泳げるよ」
と楽しそうに水遊びをする。 散々遊んでやって、 遠くを見るとウォータースライダーが見える。 まだ孫に無理かなーと思いつつ、 足が勝手にスライダーに向かっている。
見れば、若者達か若い親と子連ればかり。 こちとら老人と幼い孫。 危ういかなーと思いつつ、 歩みは勝手に階段を登っている。
登っちまった以上、滑り降りなきゃならない。 孫を胸の上に抱いて一気に滑り降り、水中に飛び込んで 孫だけ水上に上げてやって、俺は水ん中。 海ん中でやられた耳と、鼻ん中まで水が入り込んでくる。 少しだけダメージを受けたが、 孫は俺を信頼してくれたらしい。
今度は円筒のスライダーにも挑戦。 身体を使った遊びを孫にいくつか伝える。
帰り道で、
「今日は最高の一日だったね」
と手をつなぐ孫が放つ。 大人びた言葉に戸惑う俺に、 その言葉が二度も帰ってくる。 孫が良ければそれで良し(笑)
ところがその後がいけない。 そのまま粋な知り合いの寿司屋に寄ったとき、
「きれいなおすしだね」
までは良かったんだが、我が家に着いた後に 右側の膝から腰に向かって痛みが走る。 寝ても座っても痛みは増すが、孫の手前、 痛みをじっと堪える俺の額から汗が垂れている。 孫の最高の一日が俺に最低の一日を与える(笑)
が、無茶を承知でやっちまったんだから仕方が無い。
我が家にそのまま一人だけで残ってくれた 孫が最高な一日を送れて、 疲れきってすやすや眠ってくれていた。
雀鬼
[写真:849]
ジーコに技をかける会長と、それを止めよう(?)とするはるしくん。
≪ [Home]