■2008/04/08(火)
 Vol.738
先週、あの巨大な政治力で自らの地盤に 無理押して作っちゃった、岐阜羽島の 新幹線の駅に始めて降りる。
名古屋から10分、その当時も今も何んも無い駅頭、 大野伴睦夫妻の銅像だけが残っている。 若かりし頃、あの巨大権力者だったその人とも、 俺も少なからず接点があった。
降乗する人もまばらなプラットホームに チャッペが立っている。
岐阜への5日間程の里帰りのチャッペが、 一人ポツンと淋しげに立っている。
手には俺の愛用するタバコと 紅茶の二個を持って、俺がこの地で 娘の二度目の婚儀で出向いたのを 迎えてくれていた。
チャッペが道場に初めて顔を見せた頃に戻っている。 今やそのチャッペも変化して、 道場では無くちゃならないほどの存在力を 見せつけてくれているんだが、 たった一人になると背が曲がり、言葉を失い、 出るものが出ない感を瞬間に感じ取る。
プラットホームから迎えの車までの ほんの短い時間の為に、母親の車に乗せられて、 岐阜駅から40分も電車を乗り継いで数分の出会い。
チャッペの淋しさが伝わってか、 田畑ですら行政の指示で休眠状態、 川の水は流れゆくが、耕地は眠っちゃって 生命の地が見えない。 歴史の悲しみか、満開に咲く桜の花も 見る人もいず、地に這うように咲いている。
川辺の土手を見れば、来た方の土手が高く、 俺が向かう方の土手は低くなっている。 ここにも犠牲や差別を見てしまう。
広い農地がはさんだ小高い丘の上を 一羽のキジが歩くのを遠目で見たが、 俺がいたビルの2階から見た 数Km四方の地に人っこ一人見えない。
土地の人から、
「のんびりして良いとこでしょう。 又いらしてください。」
の声に、腹ん中で もう結構ですと答えている。
その地から一歩足を進めて旅に行くつもりで あったが、気付くと一足先に道場へ向かう 俺の姿が車中にあった。
雀鬼

[写真:738]

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