■2008/03/07(金)
 Vol.717
昔おつきあいがあった映画の監督さんから一文が届いた。
俺がTVで世界卓球の取材を受けた折り、早矢香に
「安定を求めるな不安定になれ」
と述べたことに対して
「勝つために定型を作らず混沌の中に身を置いて 流れの中のひらめきで戦えという意味でしょうか? 定型を作ろうとすれば策を弄することになって、 かえって相手の読み筋に入ってしまう わけになるのでしょうか?」
まさに俺が言いたかったことを監督が答えて下さっている。
あるレベルまでなら安定も必要だが、 その上を目指すには、安定より、 起きるトラブルを解決する力が必要となってくる。 安定とはある意味、固定化、がんこさにもつながる。 柔らかさが必須である。 ヨチヨチ歩きの赤子は日々何度たりと転んでも たいしたケガもしないが、年老いた者が転べば大ケガとなる。
「僕は勝負事では囲碁しかやりません。 日本では江戸時代になって長い間戦争が無くなった為、 武家社会では囲碁の戦いが盛んになり 定石なるものが生まれ発達したのですが、 これが日本の不幸といわれています。 定石とは会長が嫌われる損得の集大成の如きもので、 日本の碁はここ10年以上世界の中国や韓国に 大分遅れをとっています」
監督がおっしゃる通り、囲碁や将棋の世界には 定石なるものがあるのでしょうが 私がやってきた麻雀は 定石というものが入り込めないゲームなのです。
麻雀を定石としてとらえれば それは全てうそっぽいものになってしまいます。 有るものを追い求めるなら結構なんでしょうが、 存在しないものを追い求めること自体おかしな話なんです(笑)
監督の一文のおかげで、 いつもいたずらばかりのHPに 少しまともなことを書いてしまいました。
雀鬼

[写真:717]

 [Home]