■2008/03/05(水)
≪ Vol.715
「お父さん遊ぼう」
と三才になる男の孫が俺の個室に入って来る。 彼が遊びにくればその楽しさを感じてか 一才前の女の子の孫もヨチヨチ歩きで笑顔でついてくる。
俺も昔、毎日四人の子供達と遊んだことを思い出す。 長男が生まれた頃は息子とふれあい、遊びたくて 仕事は一日おきにしか出なかった。
思えば子供が小さかった頃、 風呂も便所も何時も五人で満員状態。 トイレで大の時なんか頭の上に一人、 肩に一人、背中に一人、膝の上に一人で、 出すものも出せずにリタイアしたもんです。
孫がチョコレートの箱を開ける。
「あんなにあったのにない」
と訴えてくる。 先日のバレンタインデーとかで頂いたチョコは いまだ売るほど残っていたが、 子供にはちょっとしかあげちゃいけない ということで後は隠してある。
「誰が食べた、お父さんと温舟のチョコを」
と演技に入る。 孫は誰かのせいにしたくないのか、犬の名前を出す。 子供心に他の好きな人をかばっている。
「ママが食べたな」
とベットの下に隠してある(笑)日本刀を持ち出して 孫の母親の方へ向かう。 後ろから必死に俺の足にしがみついて
「お父さん、ママちがう」
少しやり過ぎかもしれないが(笑)孫がどんだけ 嫁の母親を大切に思っているかを見るのは微笑ましい。 俺の腹ん中じゃ
「いいんだそれで。 その大切に想う気持ちを出来る限り長く続けろよ」
と願う。
6時になると息子が帰って来る。 そこではひとしきり男親と男の子のふれあいと 男同士の遊びがある。父親も孫も目一杯楽しそうだ。 母と子、父と子のそんな姿を眺めている時は それでいいんだぞと嬉しくなる。
元スタッフで天下のガンコもんだった山下ジーコが 風来坊の旅の途中に久し振りに道場に遊びに来ていた。
多分、四年間ほど笑う日もなかったジーコが 楽しそうに笑っている。 たった一人じゃ笑えねぇもんな。
俺だって道場の若い仲間がいるから 腹を抱えて笑い倒れちゃうんだよな。 なぁー、チャッペ。
雀鬼
[写真:715]
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