■2008/01/29(火)
≪ Vol.692
雀鬼会本戦が終わった日、下北本部は優勝した金村を囲んで祝勝会とお疲れさんの酒席に下北沢にどーっと流れる。
敗けちゃったけど、町田の道場生は志村やチャッペを中心に何時ものように好意にして頂いているラーメン源さんから食べ切れないほどの出前を取って酒はないが何時ものように家庭的な食事を味わう。
食事の後は運動ってことで(笑)十数年振りに顔を見せた女性の整体、インストラクターのMちゃんが道場生等に身体の正しい動かし方のトレーニング。下北道場じゃ大人であるからお酒。町田っ子は子供だから運動ね。
朝4時まで続く。明日は早くからみんな仕事なのに打ち上げで身体を使って遊んでいる。
次の日にはインストラクターのMちゃんよりもっと若い女性が一人で夕方に現われる。
「なんも得ることないから来るんじゃないよ」
と言った先日、日本卓球選手権で優勝した平野早矢香ちゃんが少し緊張してそばに来る。
「桜井会長にラケットを持って欲しいんですけど」
と、持ち忘れちまったラケットを手渡される。俺は俺が持つより彼女が持つラケットの握りが気になって観察。
「だよな」「やっぱりな」
という手の添え方をしている。二人して色々なことを話し、笑い、身体も動かす。全くわからなかった卓球だったが少しずつ俺の中で何かが見えてくる。何時の間にか俺等が師匠で彼女、いや、北京オリンピック代表の平野さんが弟子になっている(笑)
「早矢香、めし食うぞ」
と出前の寿司をつまむ。
爺ちゃんと孫のような年齢差だが早矢香は時間が経つのも忘れてこの瞬間の触れ合いを楽しんでいる。
途中少し身体が気になったんで触れてあげると瞬間に目元や口元に変化を見せる。
「オッ、今可愛くなったぞ」
勝負に明け暮れる早矢香ちゃんの顔が乙女の顔を取り戻す。
「それでいいんだ。今日の出逢いはこの笑顔だけでいいんです」
最終電車まで楽しんでいる。
「桜井さん、私も仲間に入れて下さい」
道場からは大ブーイング(笑)
「とっとと帰れ」
の大コールに送られて早矢香ちゃんは楽しそうに帰っていった。
雀鬼
[写真:692]
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