■2007/12/18(火)
≪ Vol.662
一年間、共に道場を守りきってくれた60名余りで 箱根温泉の高級旅館へ身分不相応(笑)な忘年会に行って来た。
俺も何度か個人的に世話になったことがある宿で 人気宿で何ヶ月待ち、一年も予約がうまっている。 品があり趣きがある温泉宿なんです。
家の道場生等が日々頑張ってくれた御褒美か、 土曜日にこんなにも大人数ですんなり宿泊できる運びとなった。
「みんな今回の宿はランクが高いところだから それなりに行儀良く、部屋も汚したら後片付けもしろよ」
と申しておく。
宴会前のひと風呂。 何時もなら一人でのんびり箱根の山あいの木々を 静けさの中で眺めながら湯に浸かるのだが‥‥。 さぁーと脱衣してその足で外の露天風呂へ。 思ったより強い風が吹き荒れ、瞬間に我が身を冷やす。 こりゃ寒いやと湯に逃げ込む。 道場生等が4,5人外の冷気に当てられてぶるぶる震えながら付いて来る。
この人達は「間に合っていた」
お次に露天へやって来た者から 冷風が吹く外で素っ裸のまんま、入湯をストップかけられ、 ジャンケンで勝った者だけが冷風から暖かい湯に浸かれる。 ただつっ立ってんだけでも寒い、 それも真っ裸で待つ選手達のジャンケンも熱が入る。
一人、二人と勝ち上がった者が20名を越えると露天風呂は満員電車並み、 まさに雀鬼流らしく肌をすり寄せて雑魚状態。 ほとんどの者はどうにかやっと風呂に入れたとしても肩まで浸かれない。 それでも湯の中は笑いが一杯。 寒風吹き荒れる外にはどうやったって詰め込めない六、七人の選手達が 次のジャンケン勝ちを待っている。 雀鬼流は卓上では闘い、勝負に全てをかける精神だから、 そのイズムが湯に変わっただけ(笑)
勇気ある選手達はこの勝負に身体をかけ、 弱っちい選手達は温かい部屋で待っている。 そんなみそっかす野郎にゃ、厳しい、楽しい思い出が残らない(笑) 現場主義に乗り遅れた者にはこの楽しみが分かるまい(笑)
見よ、厳しい戦いに挑んで勝利した者達の笑顔を。 山田英樹や志村という大物の姿が無いってぇ……。 そりゃそうだ、彼らは若手に敗れて外でぶるぶる震えているんです。 真の勝負に上も下もあるもんかい。 ジャンケンもふりちんで勝負する(笑)
温ったかい部屋で間に合っちゃいなかった 花岡がこの原稿載せてくれるんかなー。 静かで趣きと品がある宿が出足からこれじゃお先が心配です。
雀鬼
[写真:662]
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