■2006/02/24(金)
≪ Vol.49
今日は冷雨。昔し折った、折れた、足の骨折部分が痛む。海外中、俺を痛みからとりほどかなかった、歯を治療するために岩本歯科に行く。奴もこりないが、俺もこりない。ねぇ、くされ縁でしょう。
医院の裏口から中に入ると、閉じた部屋で岩本が眠っていた。
「起きろ」
と軽いケリを入れてやる。寝ぼけ眼の岩本先生が「すぐやりましよう」と言う。
「お前、また夜遊びかい」
「いや、昨晩遅くまでトリノの女子フィギュアを見てました」
「いいからか顔を洗って来いや」
冬季オリンピックで女子フィギュアの荒川選手が金メダルを取った。俺達の今回の旅行と同様に、トリノオリンピックは、期待を持たせるだけ持たせておいて、今までまったくいい所が無かった。冬季オリンピックはというのは、白人のためのオリンピックなのか熱い国の人々や黒人の姿がほとんど見れないのだから、これって五輪の輪じゃない。五大陸世界大会じゃなくて「冬季北半球大会」と名付けた方が正しいと思う。嘘っぽいよなー。ウインタースポーツを流行らされそこから利権を作りだした。
西武の堤帝国が崩壊し、バックアップが無くなった為か、日本選手は弱かったよなー。海外の選手は、昼も夜も働いた上で選手活動を続け、その上で好成績を取った人もいるらしい。何か日本人の選手は、企業とか何かに守られて国の為と言うより、企業のために一心不乱で練習を重ねてきた。選手達に一心が無くなって、不乱の顔つきを感じたのは俺だけだったのかなー。
俺たちが行った島国の人々と同様のアバウト人間の岩本先生も、流石にホームページで真実を書かれた為か、奴にしては珍しく、謝罪と心配の電話を幾度と無く掛けてくれた。
だがよ、日々痛みと疲れと希望に破れ果てた俺や、「自然と雀鬼」と素晴らしい被写体を撮ろうと性根を入れてきた安田。一年中、道場や皆を、裏側から支え続けてきてくれた花岡。皆んなに楽しみを味わってもらおうと必死に神経や時間を割いて、準備してくれた繁。そん中にだよ、仕事と家庭の問題を改良しようと急遽参加した、「ちくしょうぼう」の偉い方は、娘さんという、もう一個の荷物を抱えてやって来ていた。俺に取っちゃ、怒りの「ちくしょうぼう」の偉い人だが、そこは雀鬼流。俺も安田もみんなも、その田舎の娘っ子に少しでも楽しんで頂こうと大サービス。そのお蔭か「ハァン」としか言えなかった娘っ子が、みんなの「ふれあいの力」で心を開き、旅行中、楽しい行動をなさっていた。この飛び入りの何もしなかった親娘が一番楽しみ、嬉しそうにしていたのは確実。
「俺たち、何しに行ったのか…」
家族の不和を改善するために、痛みも疲れも全部使っちまった。それなのにだよ。帰国してからは、お礼の電話も無いのだから偉い人は違うよな。と、いうわけで、こちらから電話を入れると、便秘気味な声が聞こえた。
「お前、またウンコ溜まったのか?」
「ハイ」
「お前ねえ、ウンコっつうのは食い物だけの影響じゃねえんだよ。仕事のウンコ、人間関係のウンコ、金のウンコ。人間が生活することで触れ合うものは全てウンコなんだよ」
「なるほど、いいこと言いますねえ。便所に行きたくなりましたよ」
嫌になりますよね。俺の周りにもウンコ友達がいてねえ(笑)
冷たい雨が降るわけだ…。
雀鬼
[写真:050]
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