■2006/02/16(木)
≪ Vol.43
朝五時半。部屋に電話があって、理絵の部屋に行った。顔が青白く、貧血とめまいで起きれないという。出発を遅らせて、しばらく様子を見る。
「今回の旅で危ないのは理絵と今井だな。二人とも気を付けろよ」
昨日、会長が車の中でそう言い、その言葉通りに理絵が体調を崩してしまった。会長が血が巡るように、マッサージをしてくださり、持ってきていた玄米粥と梅干しを食べ終わる頃には、随分、顔色が戻る。一時間遅れで出発。今日は、セブ島の反対側の海亀の見えるポイントまで、三時間半の車の旅だ。
繁華街からスラム街を横目に車は走る。やがて、徐々に田舎になっていく。子供、犬、鶏、山羊、辺りの風景はアジアそのもの。二時間ほど走った頃に再び、理絵の体調が崩れ休憩。再び、会長が看護をしてくださる。
目的地に着いた頃には、お昼になっていた。着いた海岸は、ハイビスカスの花が咲き、いくつものバンガローが並ぶ静かな街。が、空は曇っていて結構寒い。今にも雨が降りそうだ。
昼食後、海亀のいるポイントに潜る。寒い。まるで、伊豆の海で泳いでいるようだ。やがて、雨もパラついてきた。現地のスタッフが息を吸うために、海面に顔を出している海亀を見つける。みんなが、再びその辺りに潜るが誰も亀を見つけられない。唯一、みんなと違う方向に潜った会長だけが海亀を見つける。が、会長と同行していたシャボにはそれが見えなかった。
「ありゃ、シャボには無理だよ。海は雨で濁っているし、珊瑚と同じ色して動かないんだから。いくら、そこだよって、指さしてもシャボには分からないんだもん 」
あまりの寒さに陸に引き返す。再び、車での長時間の旅。今回、一体どれだけ車と船と飛行機に乗ったんだろう。
「なんなんだよ、これ。今まで一度もこんな事なかったよ。こんぐらいの事は、気持ち一つで何とかできたのになあ…どうして良い事も悪い事も、感じた通りになっちまうんだろう…」
ジンベエ鮫に続き、今日も不発。それぞれがこうなった意味を考える。この旅の企画者の繁、今年、本厄の花岡、一行の責任者の自分、みんな自分のせいかなぁ、と考える。
夕食の時間になり、会長の部屋に行く。
「そこに正座しろ、安田。全部、お前が呼び込んだ流れだ、ボケ。こんだけの面子集めて、なんでこんなショッパイ旅にしてんだ、この野郎」
かくして、全ての責任は私、安田にあった事が告げられた。
[写真:043]
というオチを考え、この写真を撮ったが、雀鬼流でこんなダークなオチはねえだろ、会長が何かを人のせいにするわけがない、という事でボツ。では、このオチの付かない旅と話の真相はいかに?
明日は早朝出発で、朝四時にはホテルを出て、帰路に着く。なので、詳しい真相は明日のレポートで。おいっす。お疲れっす。
(続く…)
安田潤司
[写真:043-1]
南の海でクロールをする雀鬼
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