■2007/02/01(木)
≪ Vol.399
第33期雀鬼会が終了して三日が経っていた。
やるべきこととか、正面から迎えなければならない試練を片づけていると、アラスカの夏のように夜がやって来なかった(笑)。その日、道場から真っ直ぐ家路に着きたくない気持があった。何人かが帰った後、最終組が何人か残っていた。
「誰かラーメンでも食いに行くかい」
そこにいた二人が行くという。外へ出るといつの間にか8人全員が繋がって歩いていた。途中で串焼き屋を発見して路線は変更。小さいながら雀鬼会の打ち上げが行われていた。
Jrで今回こそは勝てる位置に置かれていたが、魔が差したような逆転劇を、自ら毎度の如く作ってしまう敗北者の古島もいる。Jr最下位のダントツの敗れもんの矢部もいる。2000打数という最高の打席に立ち続けてくれながら、最後の決勝戦で壊れてしまった打ち筋を見せてしまって、涙を耐えていたチャッペもいる。
見ればその席は敗け組、悲しみや落胆や後悔を残した者達だけの食事会になっていた。
俺が何かに負けているかも知れないから俺もその中に入って少しの違和感がない。みんな弱さを見せた者、みんなダメかも知れなかった者、みんな少し遅れを取っちゃった者達が自然と集まっていたが、その空気は残念会など微塵も入り込まない、結果は残せなかったけど経過作りを達成したことで、テーブルに乗りきらないような料理を楽しく味わうだけ。それ以上に互いが仲間としての味を味わい、噛みしめていた。勝たなくとも、やるだけやればそれでいい。
空車を拾って帰路に着く。隣になぜかチャッペが座っている。
「チャッペ、歌でも歌いにいくか」
と、途中下車。歌なんか忘れちまっている俺。音痴で音がはずれちゃっているチャッペと歌を歌う。明日休みですから、と古島と理絵ちゃんもタクシーを追って、自転車で駆け付けてくる。
「すみません会長、僕だけ仕事ですから」
古島は、数日前の大敗北を忘れたように軽い足取りで、自転車で帰っていく。互いになぐさめる言葉すら励まし合うことすら発せずしても、この一日、仲間としての味を味わっただけで、気分がみんな良い方向に変わって行く。
志村やヤンマーとか、小鉄、清川という選抜選手の主だった者達の姿は一つもなかったが、そこにいた者達だけで、楽しい我が家の食卓と歌が出来ていた。
雀鬼
[写真:399]
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