■2009/07/08(水)
≪ Vol.1105
長々としたサイン会を終えると、 すぐに、お寺で行われる会食を伴にした二部の席へ移動。
すぐに中へ入らず玄関先で一服していると、 次から次へと「大人」と思われる人達が会場へ入って行く。 「大人かぁー」という気持ちが湧いてきて、 中々中に入りたがらない俺がいる。
呼ばれて重い腰を上げて仕方が無く会場へ。 50名ぐらいの大人の方々達が、 下を向いて顔を揃えていらっしゃるが、 お仲間になりたくない自分がいる。
列を眺めて見ると、俺の近くに座っている 一番前の列の方々に大人の臭いを感じて、 俺との距離は近いんだが、 何か壁のように感じてしまい、 気持ちをずーっと後ろの席の方まで向けて見るが、 「こりゃダメダ」という結論になる。
隣に座られた大学教授が、お逢いした時より 素直で明るくなられた様相を示してくれたのが 少々の救いになったが、
「何かお話しを」
と振られても、この集まりの中で、 話したい気分にはなれない。 それを察して甲野先生が、 お話しの方を引き受けてくれる。 酒や食事は揃っているんだが、
「何で大人ってこういう集まり方をしたがるんだろう」
なぞなぞ、呼ばれた側の俺なのに疑問や否定ばかりが湧いてくる。
宴席が始まると、今まで下を向いていた 社会的に多分業績を積み重ねた方々が 俺の前に寄って来る。
「寄って来たって話しもないし、何もないスヨ」
と一個寿司をつまんで口を閉じてしまう。 何かを伝えたいなんていう気持ちは正直一つもない。 ただ流れの中でそこにいるだけの俺。
業績をお持ちの方々にはとっとと下がって頂いちゃって、 会場で一番若い二人の青年とは少々の話しに付き合う。 二部の席も話しにならず、寿司を少々つまんだだけで退散。
長くて俺にとっては退屈な時間が過ぎて、 疲れ切ってホテルへ帰ると、 雀鬼会の道場生や甲野先生の関係者等が ロビーで固まって待っててくれる。 何もやらなかったお勤めを終えて、 道場生の顔を見てやっと我に帰り、ホッとする。
[写真:1105a]
ロビーで一服していると、 「お茶でもどうですか」と甲野先生に誘われる。 やっと甲野先生と久し振りにお逢いした光岡師範と 三人で語れるかと思っていたら、 喫茶室の方へ甲野先生関係(?)の方々が ぞろぞろとついてくる。 「何でかなー」と思っているうちに、 周りを皆んなに取り囲まれてしまっている。 皆して何か言えよという顔をされているんで、 馬鹿話を次から次へと飛ばしてみる。 この席は、
「会長どうぞ」
と、甲野先生はニヤニヤしながらただ笑っていなさるだけ。 あっという間に俺の独壇場で二時間が過ぎる。
ロビーでは最後の時間は俺達でと、 雀鬼会関係者が長い時を待っててくれたが、 さすが俺でも四部はムリとホテルの部屋に引っ込んでしまう。
疲れ切っちゃった俺は、 眠剤を飲んでも一時間もしたら起きてしまい、 あくる日は早目にホテルで朝食を取って、 次の会場の九州同好会があるという フォーラムという雀荘へ顔を出す。
疲れ切った身体をソファに座って場内を眺めると、 一人一人の存在が暗いこと暗いこと。 「危ねえとこへ又来ちまった」 と、すぐ後悔の念が起きる。
久し振りに顔を出す他の雀荘に集う人々の 暗い存在感を思い出す。 「こりゃダメだ、ひどすぎる」 何かを催すというより、 どうにかしてこの場を少しでも明るくしなきゃならない。 そうでなければこんな暗い空気の中に30分ももたない俺がいる。
ここでも重たい腰を持ち上げて、 何人かに牌さばきの指導をしてみると、 見苦しかった牌さばきが少しずつまともに変化した瞬間、 会場内から拍手が沸き、 ほんの少々だが暗い場が明るくなってきた。
「橋本、もういいだろう」
と便を早目に変えて、 とっとと帰って来てしまう。
「福岡って食べ物がおいしいよ」
と申していたが、 俺ん中では、初日に着いた夜、 道場生等に連れられて行って食した 600円のラーメンの味しか覚えていなかったのです。
雀鬼
[写真:1105]
僕は今川さんがくれたあんこのお菓子の味かな!? って、福岡とは全く関係ないですね。 どよ〜んとしてたフォーラムで 自分ではなくほかの子が良くなったことを 本人はもちろん、周りのみんなと 一緒になって喜べる一体感が生まれるなんて、 一般の麻雀ではありえない、 会長、雀鬼流だからこそだなぁと思いました。 これをきっかけにフォーラムでも 良い仲間作りをしていけたら良いですね。(橋本)
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