■2009/07/07(火)
≪ Vol.1104
行く前から憂鬱で、行ったって疲れるだけだったから、本当に行きたくなかった九州は福岡での二泊三日。それでも行かなきゃならない定めがあって、とっとと行って、とっとと帰って来ちまった。
一応、講演会がメインだったんだが、その間、俺って何をしゃべったのか何一つ覚えちゃいない(笑)講演する側がこれじゃ会場に来られた方々も何をしに集まったのか、「さっぱりわからん」で通してしまった。
向こうじゃテレビ等に出ている人の司会進行で始まって、コーディネイターの大学教授が待っている演台に呼ばれる。次いでこの日の真打ちの甲野先生が入場して、向こう様が準備なさったことを始めるらしい。
煌々とライトを照らされた演台の上にオヤジが三人。三人のオヤジだけで何すんのよ。
「ちょっと場内をもう少し明るくしてくれない」
の注文で、来場者の姿が浮き上がる。舞台の上と下で、やっとこ互いが確認出来て、あちらこちらから手を振ってくれることに、俺もやっとこ来場者達と接点が持てた。
久し話もせず一人一人のお顔を追っている。お話しの方は、教授と甲野先生に全てお任せ。大変な準備を為さった教授の言葉は、ほとんどが俺を素通り。おっしゃることに合わせることもなく、来場者の方に俺の気持ちは行っちゃっている。
甲野先生がそんな俺を置いて最初から飛ばしてくれる。呼んじまって手に負えない俺に教授はすぐに、「お手上げ状態」に陥る。教授にゃ大変申し訳無いことをしちまったが、俺は、幼少の頃から学校の先生の言うことを聞かない質。甲野先生にもお一人で色々やって頂いちゃって、思っていた以上に申し訳無いことを又しちまった。
主催者のお力か甲野先生の人気か、会場は満席で立ち見の方々もいらっしゃった。
俺は舞台の上で暇を持て余し、少々来場者と遊んだだけなのに、甲野先生からのお誘いで招待客で来られていた韓氏意拳日本代表の光岡英稔師範まで助っ人として演台に上がって頂いちゃって、「何かやってよ」とねだってしまう。
まあ、俺ん中にゃマニュアル化が無いから、とんでもねえことが突然起きるは毎度のこと(笑)
人様に何かやらして、自分じゃ何もやらない出来ない俺だったが、あっという間にその時が過ぎて閉演。
一服していたら、次から次へと並ばれる来場者とやっとこ身近にふれ逢えて、演台では何もやらなかった分、終わった後の方は甲野先生に敗けずに頑張った(笑)
雀鬼
[写真:1104]
来場して下さった方々が楽しめることを第一において「なにしてもいいよ」と撮影禁止を解禁したり、照明を明るくしたりなどなど、準備に準備を重ねられたであろう主催側の意図をよそに、その場その場で次々と修正、変化を加えていかれる様子や、なんとか話にからもうと一生懸命に話す教授をするりと抜けられていく様子が個人的にはほんと痛快で、他の講演会ではこんなことほとんどありえないだろうなぁと、うれしくっておかしくって舞台裏で笑いをこらえていました。来場された方々の本当に楽しくうれしい良い笑顔に今回も一番大きな意味が現れていたのではないかと思います。(橋本)
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