■2006/10/27(金)
 Vol.288
10月25日(水)は18年続いている牌の音ソフトボール大会の日。18年の間には、前日までの雨の為、皆んなの楽しみが失いかける日々も数回あった。
俺がもう少し若かった頃は、寝ずに雨の止むのを待って、たった一人深夜のグラウンドにかけつけ、早朝皆んなが集まる前に汗を流しながらグラウンド整備をやって、その日朝から晩まで、試合に出っぱなしの連戦連勝の日々の元気差があったものですが(笑)。
今年ははっきし言って、足も首も体調と来たら最悪の上に、前日まで数日激しい雨が冷たく降り続いていたので、今年だけは「明日はねぇなー」なんて楽発想の逃げ腰、全く俺らしくはないが、年波には勝てないんだよ(笑)。
18年の連続性が途絶えてしまう。それも仕方がねぇかなんて、弱気の虫も走っていたんだが、ソフトボールの日は見事な秋晴れ。やっぱり行けって天からの指令が入る。
重くて痛ぇ足を引きずって、羽根木公園へ。俺が幼少の頃から遊んでもらった場所へ向かう。小高い丘を登る。周りは古木と土のおかげか気分が良くなって、足と首の痛みも木々と土がやわらげてくれる。平日だというのに会社を休んでくれてまでかけつけてくれた、気持ちの良い道場生達が集まってくれている。花岡のように病み上がりの奴もいる。こういう人達の感謝心を瞬間だけでも裏切っていた己を恥じる。
古木に囲まれ、夏のような暖かい太陽の陽射しと柔らかい土のグラウンドの中に入ると、俺の体も少しずつ元気を取り戻す。
守備につく前にバッターボックスに立ち、狙ったところへボールを打ち返して走者を帰す。ちょっくらやるかと思って安田を見ると、ヘナチョコ玉を投げ、バッターボックスでは、バットに体を持ってかれている。奴危ねぇなーと思っていたら、案の定、左胸をおさえて倒れ込む。
それから一時間近く熱い太陽を背に浴びながら、ベンチに寝かした安田の体調を計る。安田もあんだこうだと疲労が重なっていることは充分に分かるが、奴の体の危なさを計ってみると、疲労とかだけのものじゃない。何か魔物や毒づけにされている感じが、つま先から天辺まで存在している。俺は決してその道の専門家ではないけれど、奴の体をさわるとかなりの危なさを感じ取る。自分の体の痛みも忘れちまって、
「馬鹿野郎、大切な体をこんなにしちまって」
と俺の心の中が寂しさを感じている。どこをさわっても痛がっていた。安田を久しくさわってやる。
「会長、投げて来ます」
と再びグラウンドに立った安田は、胸の痛みは残っているが、動きの良さが楽になっている姿を確認して、少しホッとする。
ならば俺も投げるとグラウンドへ向かう。ホームランを打った子や、多田や金村という球技が得意な子等がバッターボックスに立つ。打ち取ったり、三振を重ねて、俺としては少しだけだったが、体を使える楽しみを味わう。
ここまではいいんだが、ここからが俺にとっちゃてえへんなことが待っていた(笑)誰しもが信じられないことを体験しちゃったのです。
(Vol.289に続く…)
雀鬼

[写真:288c]

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