■2006/08/07(月)
≪ Vol.207
夏休み中の別荘では自然と触れ合うことが目標だから、麻雀なんてやる訳がない。巷の情報すら入ってこない。
「今日は亀田の試合があったよな。ちょっとテレビをつけてみろや。」
遅めの食事をしながら、最終の2ラウンドだけを見る。明らかに若い亀田の動きも心も意識すら止められちゃっている。ガードした亀田の隙間に相手選手がチョコンとジャブを打つだけで亀田のアゴは上がっちまっている。相手側の選手は全くの余裕があり左右のフックでも一発入れたらおしまいという感じだったが、相手の選手が亀田を倒さない意味が裏にあったのか、
「こりゃ前半亀田が相手を倒していたり、余程の優勢でなかったら亀田の敗けだな」
とつぶやく。倒せる亀田を倒さない相手の選手はこのまま行っても判定勝ちはかたいと思って流していたのだろうか。それにしても、おかしな試合を見ちまった。亀田2対1の判定勝ちを聞いた瞬間汚いもんを見たような気持ちになって「テレビ切れや」と…
あくる日の新聞をちょこっと見たらなんとあの亀田の方が1ラウンドにダウンしている。俺ん中で「こりゃ日本人の恥だ」という声がする。日本の中の問題ならまだしも、あの試合は世界タイトルマッチなんだろう。こりゃ誰が見たって日本人の恥を世界に見せつけただけじゃねえか。
ああそうか、亀田クラスじゃ世界の人達は感心がねぇからいいとしてもだな、どう転んでも、何を狙っていてもあの試合の判定は汚れているし、ボクシング業界スポンサー、でっかいテレビ局の恥さらしだ。
人気があれば、売れる走れれば、儲かるという商業意識が試合以前の汚ねぇ大きな壁となってあったのだろうか。業界の恐ろしさがここでも浮き上がってしまっている。だから俺も以前からテレビでも言ったように
「勝ちに正義無し」
がぴったし決まっちまった。
亀田はまだ若いんだから今回潔く負けた方が格好良かった。その敗北を基にまた強くなって行った方が絶対亀田のためにも業界のためにも日本人としても俺は良かったと思うぜ。
日本人っつうのは経済の力を持ったが、あのようなやり方で力を伸ばして来たのがバレちまうじゃないの(笑)どんな手段使っても勝ったもん勝ちという社会の縮図があんな型で目立ってしまったな(笑)
「期待に棲む病理」
でっかければでっかいほど、てっぺんに行けば行くほど多種多様な病理が付き物なんだよなー。テレビっつうのはスポンサーという業界の後押しで国民の心を麻痺させようとしてんのかい。
まあ、みんながおかしくなっちまってまっこと結構なことですね(笑)どの業界も大変だから必死なんだろうね(笑)頭使って色々汚ねえことする奴はごまんといるが、体一本で生きるものだけでも本物であって欲しいよな。あぁー、情けない。
雀鬼
[写真:206]
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