■2010/08/24(火)
 Vol.1421
今日も今から出版社の打ち合わせや取材が入っているんだが、その前に新屋ランキング、栄えあるベスト10を発表。
夏を目一杯楽しんだ者なら何としてもこのランクに入りたい。だってベスト10に入った者は醸し出す空気が、清々しくって穏やかで健やかさがつまった者達ばかり。能力や努力を越えた、人としての存在感の資質が最も良かった者達がその席に座っている。
俺が別荘ノートに記した、
「己を捨てられて何ボである」
に当てはまる行動が出来た連中が並んでいる。
何とベスト9と10に、昔は御都合主義が目立っていた名古屋勢の竹田と渡部が、本部の元気で明るい者達を越えて伸び上がっている。竹田なー、あの打算的な名古屋を立て直して、本部へ名古屋から始終顔をだしてくれる。名古屋から来るということは、苦が大きいはずなのに、何時だって「楽しいんですよ」という顔をしている。まさに労して力まず。
そんな竹田が今年の別荘体験でまだまだ力ずくの硬かった一つ一つの動きを、柔らかく動こうとする姿を見つけて変わっていた。海も格闘技もベーゴマも苦手というか、出来なかった竹田が、少し出来るようになっている仲間の輪に加わって少しずつ身に付けていた。
「好き嫌いで動く人」
「頭で考えてから動く人と心から動いてしまう人」
では後者の方が周りに与える気分が良い。竹田なんか普段からそういう味を持ち合わせている。
8位に入ったしげるは下北委員として、夏をショッパク生きる下北勢の中、町田っ子に混じって孤軍奮闘しているのを新屋番長は見てたんだろう。
7位には高卒だからこそ、くだらんもんを持ち合わせない清川が今年も「自然」にマッチしていた。人間は自然の生命から嫌われている。そん中でも清川なんか、等身大で生きているから自然が受け入れてくれる。まあ清川は、他の道場生が見たって清々しい子だからね。何時だって「男の子」を感じるんだ。
皆んなが楽しめる舞台裏に居るのが6位に入った。歌ちゃん準備して実行して後始末を当然の如くこなしてくれる。昔一人ボッチの歌ちゃんが今では皆んなの楽しみの役に立っている。
俺も色々な道場生の車に乗せてもらっていたが、たいがいは道路状況や安全で気を使うが、歌ちゃんの時だけは、「お任せ」で済んじまう。前もって前もって皆んなの喜びを考えてくれて見守ってくれる歌ちゃん。今年も伊豆と東京を4往復したんかな。
5位に入賞した下北の深山、我が孫が大きい兄のように慕うシャボから、
「深山はいい奴ですよ全く」
と思われるほどの男の子らしい良い子。運転、マッサージと俺なんか深山の世話になってばかり、俺の動きをどんな時も見ていて俺の視線や心の動きを察して、誰よりも早く気遣ってくれる。それがしっかり的を射ているだけに少しの邪魔にならない距離感を深山は持っている。
4位に入賞したシャボと同様の匂いを醸し出す、健やかな清々しい男の子らしい匂いがする。孫のハルシもその匂いを感じてシャボから離れない。ハルシが知っている誰よりもかっこいいのがシャボさん。
5才児が持つアニメのヒーローが現実となって写るのがシャボなんだろう。俺は鬼だから孫の目標は人間シャボさんでいい。5才児で現実の男性と2週間も独占スキンシップを持てた孫は、俺が見たってホントに幸せそうだった。心も身体も柔らかいシャボが幼い孫と同化してくれていた。
ひと夏の海の体験で孫はどれほどの喜びや楽しみを味わったことだろう。
その上シャボの姿から、
「男の子はこう生きるんだよ」
と学ばせてもらっていた。
シャボが天然の素直だからこそ、孫の素の中にすんなりと溶け込んでいく。昨年に続いて今年も孫のハルシはシャボさんと、その周りの良い男から沢山の幸福を吸収していた。
ちょいとやって来たハルシの親が、
「2人の姿って、羨ましいほど自然で健やかですねえ」
と嬉しそうに俺に語る。
シャボの温かい日差しに当てられた孫のハルシが、ランキングトップに名を書かれたのも、ハルシの素材を活かしてくれたシャボ兄貴のおかげ。新屋が見たってあれほど年の違う幼な子と大人のシャボの関係に健やかさを感じたんだろう。
大人だって恐れる岩場と、人をぶっ飛ばすほどの強い波。我等の海はそこだから仕方がない。ハルシの生命は俺が守る。それは捨てちゃいないが、俺の代わりをシャボが毎日やってくれたおかげで、俺は全体を見てられる。
自然のそばで暮らすんだから、自然児を見ていればいい。ハルシの金メダルはシャボがくれたもの。
あのラストデイに草が生い茂るでっかい岩場の向こうから、
「取ったぞ!!」
と孫のハルシがシャボと2人して姿を見せた時は、長い物語のラストを見せられたような気がして、岩場に散らばる道場生からスタンディングオベーションで迎えられ、生まれて初めて小っこい手で自ら取った小っこい魚を首長の俺に差し出す。
少々涙腺がゆるんだ俺が
「素直」と「勇気」
の現実を2人に見せられた。
麻雀は弱っちいが別荘で良い味出して皆んなを喜ばした、「素直」なパゲラが銅メダル。
何時でも何処でも若くて明るく元気で「勇気」を見せた元郎が銀メダル。
どんな能力や体験豊かな道場生より、今年の別荘を新屋番長と呼吸が合うコンビで場を盛り立て、思った以上に見事に仕切ってくれた新屋と元郎。
この2人のひと夏の体験には、男って何よ?男の付き合いってこうよ、という強い絆を2人は感じあったことだろう。
新屋、元郎の下っ端コンビとシャボとハルシが、
「人間はさあ、物に頼らず、人と人のふれ合いの方がずーっと大事」
っていう空間を自然の中で作ってくれました。
自然から頂いた恵み、伊豆で今年も出逢えた大川の磯の湯のオバチャンや、伊豆で一番センスのある五味屋さんの御主人を始め、出逢った方々にも感謝心があってこそ日々に楽しみと喜びがあったのです。
雀鬼

[写真:1421]
遂に新屋ランキングベスト10が発表されました。1位ハルシ君、2位元郎、3位パゲラさん、4位シャボさん、、、今年の別荘は新屋番長と元郎副番長の仕切りのおかげで、歴代最高の楽しさや喜びがあったのではと思います。気持ちのいい自然や仲間に囲まれて毎日楽しい理想的な別荘生活、会長を始めとして新屋番長や参加した方々、伊豆で出逢った方々、皆様方に感謝致します。最高の夏、本当にありがとうございました。(ジーコ)

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